ロシア料理のオンライン講座公開にあたり思うこと

千三地区公民館
館長 坂本 眞

国際理解を目的とした公民館のオンライン講座「赤ビーツとスモークサーモンのロシアサラダ」を公開しました。

この講座の準備を始めたのは、各種メディアでロシアのウクライナ軍事侵攻がささやかれていたころでした。
企画会議では「今の時期にロシア料理の公民館講座を提供すると、問題視する人もいるのではないか」との意見もありました。
でも、そのような時期だからこそ国際理解を深めるきっかけとなるような講座をしようと準備を進めました。

残念ながら、講座用動画の編集中に軍事侵攻が現実のものとなりました。
国際関係はどちらかが正しいというような単純なものではないのでしょうが、武力で相手を従わせようとすることは許せません。

その一方で、私は、どの国の人も個々の市民はみんないい人だと感じます。文化や価値観の違いを感じることもありますが、話をしているうちに新しい考え方を発見できたりもします。

それなのに、なぜ世界の指導者は、武力で従わせようとするのでしょうか。
国の指導者や政治家の活動には「民衆の支持が不可欠」なので、どうしてもポピュリズム的な動きになり、なかには「我々の敵がいる」とみんなを扇動して支持を得ようとする人たちもいるのかもしれませんね。

今私たちがするべきことは、情報合戦に惑わされることなく「文化や価値観が違っても共存することを目指す世界の市民の声を拡げること」。
それにつながる公民館講座を提供していきたいと、私は思っています。